思考面では、10代に傾倒していた実存主義的思考から
唯物論的弁証法をベースとした思考に変わったのが決定的に大きい。
実存主義的な思考だと一見前向きだけど、最後の最後で行き詰る。
太宰治とか、ニーチェとかみたいな結末を遂げることになる。
それはそれで彼らから見れば、「真理を得た」と思ったのかも
しれないが(私も10代の終わりにはそう思ったけれど)、
それを見事に打破する唯物論的弁証法に出合って、光が見えた。
ヘーゲルの考えに共感しながら自己流でこの思考を発展させて
きたけれど、ヘーゲルは最後の最後で、なぜかいきなり非論理的に
神様が出てきちゃう。多分、ヘーゲルは論理的思考の中に
神様の話は持ち出したくなかったのだろう、時代がそうさせたのか、
と思った。
もともと経済には興味があって、大学時代は趣味で社会主義とか
資本主義とかを考えていたので、マルクスエンゲルスは人よりも
詳しかったのだが、社会主義うんぬんはおいといて、
ヘーゲルから発展させた唯物論的弁証法を確立しようとした
この二人の功績に気づいたのは、大学も卒業に近い頃でした。
その後、三浦つとむさんの本に出会って、一気にブレイク。
それからというもの、真の意味で私の根幹を貫く思考のベースの
ひとつとなりました。

弁証法はどういう科学か (講談社現代新書 (159))

弁証法はどういう科学か (講談社現代新書 (159))


 
そのほかにも、メジャーなところでは大前研一さんを知ったり、
渡部昇一さんを知ったりいろいろ本を読みました。これも大。
 
20代最後に、未来の可能性をダイナミックに広げてくれた
梅田望夫さんのウェブ進化論を読めたのは、これまたラッキー
でした。