野口吉昭「コンサルタントの習慣術」朝日新書(2009年3月)★★★☆☆
コンサルタントの習慣術 頭を鍛える「仕組み」をつくれ (朝日新書)
- 作者: 野口吉昭
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2009/03/13
- メディア: 新書
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目新しいことはないけれども、役に立つことがしっかりと書かれていてためになった。
(P.17)
プロフェッショナルたちの多くは皆、ある特殊な時間を共有している。その時間とは、1万時間。彼らは例外なく少なくとも1万時間、「そのことだけに集中し専心したたゆまぬ努力」をしていた時期があった。
(中略)世の中に、近道をして成功した人間なんて、一人もいない。
世の中に、近道をして目標を達成する方法なんて、存在しない。
プロになったり、成功したり、目標を達成する唯一の方法は、努力を継続することだ。
すなわち「努力の習慣化」である。
私は、羽生善治氏が述べた「才能とは、情熱や努力を継続できる力である」という言葉が好きだ。
この本の中でも、そのことについて触れられていた。
(P.47)
その道を極めるのに近道はない。
まずは、そのことを好きになること。
道を進むことを焦らないこと。
小さな成功を大切にすること。
そのことを極めるための道自体を好きになること。
目的のみを考えて突き進むやり方もあるけれども、目的に向かって歩んでいるそのプロセスや
自分の姿を好きになれば、勝ちである。
(P.51)
人は習慣化する必要性を強く感じているもの以外は、習慣化することができない。
三日坊主になるのは、その必要性が明確でないからであるというのはなるほどと思う。
必要でないことを日々続けていくことほど苦痛なものはない。
しかもそれが、誰かから強制されたものではなく、自分が自分に強制しているもので
あったとしたら、そんなもの、誰も習慣化することなどできないだろう。
(P.98)
考える習慣がある人は、常に、未来を見ている。判断基準をもっている。ポリシーがある。一方、悩む癖(習慣とはいいにくい)がある人は、過去を意識する。判断基準をもたない。ポリシーがない。前に進まなくとも気持ち悪いと思わない。
(中略)考える人は、もともといい習慣をもっている人が多い。考えるからこそ勉強するし、情報を収集するし、分析もする。悩む人は、いい習慣をもっていない。勉強もしないし、情報も自分で集めようとしない。分析ではなく、憶測や願望を話す。
なるほどそのとおりである。
(P.145)
ほとんどの仕事は、自分で選べなくても、仕事のやり方・態度は、自分で選べるし、その態度で自分の仕事人生が決まるといってもいい。
すべてのものごとを、主体的に考え行動していくということ。
与えられたり指示されたりしたことを単に実行するのではなく、どんなに些細なことでも
自分の考えをフルに投入して常にベストを尽くす。
そのような努力なしに、突然大きくドラスティックな仕事を成し遂げることなど不可能である。
(P.200)
いつも修羅場をくぐり抜けている人の共通点は何か。それは淡々としていることである。常に本質的なことのみに目を向けて、それ以外の事象には思い悩まないのだ。
たとえばER(緊急救命室)で働く医療スタッフ。(中略)ERの医療スタッフは、慌てふためいたり、声を荒げたりすることは滅多にない。そんなことをしても何の意味もないことがわかっているからだ。
物事の本質を把握し冷静に考えれば、表層的なことは問題にはなり得ない。
本質を見抜く力と、客観的に冷静に考える思考能力が必要なのだ。
上記以外にも、6章の「リーダーシップの要件」などが有益であった。
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