養老孟司「バカの壁」新潮新書(2003年4月)★★☆☆☆

バカの壁 (新潮新書)

バカの壁 (新潮新書)


ベストセラーを読んでみようということで養老孟司さんの「バカの壁」を手に取る。
 
養老さんがいいたいことは、「人は変われる」ということと、
「一元論は危険である」ということだろう。
 

(P.14)
自分が知りたくないことについては自主的に情報を遮断してしまっている。

自分に都合が悪いこと、自分にとって興味のないことの情報を遮断し続けると、
悪い意味で「自分」というものが確立され、凝り固まって成長や変化の無い
人間になってしまう。
このことを正確に理解するだけで、雲泥の差がついてしまう。
 

(P.57)
君子豹変とは、「君子は過ちだと知れば、すぐに改め、善に移る」という意味。
「人間は変わらない」と思っている人の中には、この言葉を悪口だと思っている人も多い。

いかに早く変われるか、ということだと思う。
その敏感さは、普段からそれをどの程度意識し、論理的に考えているかに
比例するのではないか。