本田宗一郎「やりたいことをやれ」PHP研究所(2005年9月)

やりたいことをやれ

やりたいことをやれ


言わずと知れた「ホンダ」の生みの親、本田宗一郎の名言集である。
シンプルだし、まっすぐだし、なによりもカッコイイ。

(P14)
「まず第一歩を」
 人間が進歩するためには、まず第一歩を踏み出すことである。ちゅうちょして立ち止まっていては
 駄目である。なぜなら、そこにどんな障害があろうと、足を踏み込んではじめて知れるからだ。
 失敗は、その一歩の踏み込みだと思う。前進への足跡だと思う。

何でもまずやる、理屈抜きにやってしまう。そうそう、これが重要。
 

(P22)
「うかうかしていると」
 現代は日進月歩の時代で、新しい技術が次々と生まれては消えていく。
 (中略)ラジオ、テレビ、映画、読書、そして職業の違う多くの人たちとの交際、
 すべてが勉強である。自分の知識を与えるかわりに、人にも知識をわけてもらう努力をすることが、
 これからはますます大切だと思う。うかうかしていると、社会にも仕事にもとり残されて
 しまうだろう。

この恐怖心は私の心の中にも常にある。恐怖にかられて必死に走り続けているのも事実である。
 

(P58)
 成功とは99%の失敗に支えられた1%である。

この言葉は重いなぁ。
今の自分には言えない一言。
いつか言えるようになりたい。
 

(P72)
 「必要な時に必要な反省」
 人間は誰でも反省の重要さは一応知っている。しかし必要なときに、必要な反省をしている人間は、
 意外に少ないものだ。とかく他人にきびしく、自分自身に寛大なのは凡人の常だ。第一、
 自分自身について冷静に批判の目を向けることにさえ、勇気のいることなのである。
 反省となると、批判によって得られたデータをもとに、直接その患部への切開のメスを揮うこと
 なのである。なまやさしい勇気ではそれはできないのだ。自己との闘争である。
 だからといって、反省しなければその人間はどうなるだろうか。われわれ凡人には一瞬一瞬
 きびしい反省が必要だということは、われわれ自身がよく知っているはずである。

毎日反省の連続。そういえば、書かねばならぬ反省文をまだ書いていないなぁ。
 

(P78)
 「経験は過去のこと」
 オレには経験があるわい、と胸をはっていたが、経験では過去ではないか。

やっぱり走り続けねばならぬ、ということだろう。
こりゃ厳しい。だけど、楽しいよね。
 

(P104)
 「人を動かすには」
 人を動かすことのできる人は、他人の気持ちになれる人である。そのかわり、他人の気持ちに
 なれる人というのは自分が悩む。自分が悩んだことのない人は、まず人を動かすことはできない。
 私はそう思っている。

台湾に来て、はじめて自分のチームを持った。
それまでは後輩が入社せず、ずっとペーペーだったから。(今でもペーペーだけど)
そういう立場になって、はじめていろいろ考えることも多い。
これはその中の重要なひとつの項目だろう。
 

(P162)
 「石頭を改造する」
 われわれの最も必要とするものは、金でもなければ機械でもない。一番必要なものは弾力性の
 ある見方、物の考え方であり、アイデアである。アイデアは、人間である。すぐれたアイデアは、
 すぐれた人間から生まれる。コチコチの石頭からは、アイデアなど期待できるわけがない。
 石頭の人は、早く自己改造する必要がある。

そうだそうだ。若いのにアタマがコチコチの人が多すぎる。
でも、明日には自分がそうなっているのかもしれないし、そうなったとき、自分がコチコチくん
になったことすら気づかないのであろうから怖い。
これだけは絶対に避けなければ!
 

(P170)
 「時間はすべての生命である」
 一日24時間という限られた時間から、いかにして人間が自由にできる時間を多く獲得するか
 というのが、現代のテーマだと思う。(中略)だから寸秒の時間もおろそかにできない。
 寸秒の時間が偉大な価値を左右するのだ。現代生活はこうした時間との関連をもって
 組み立てられている。現代では時は金以上、すべての生命だ。

時間は絶対有効に使うべきだ。黙っている時間などもったいない。
誰とでもいいから話し続けたり、本を読んだり、新しいところに行ったりして、知らなかったこと、
感じたことのなかったことにどんどん触れなければならない。
 

(P260)
 「困ることの大切さ」
 人間が、いろんな問題にぶつかって、はたと困る、ということはすばらしい”チャンス”
 なのである。その人が過去に積み重ねてきた知識を総動員し、最良の手をうつ判断を
 しなければならぬからである。思いあぐねて、人の手をかりることもあるだろう。
 そこで、自分の力の足りなさを自覚し、知恵や力をかしてくれる他人の存在を知るのも 
 いい経験である。

困ることがチャンスなら、人生はチャンスに満ち溢れている。
悲観的になることなんて必要ないことになる。
そう、簡単に言えば、すべて楽しんでしまえばよいのである。