アウフヘーベンを生むためのアンチテーゼ

アンチテーゼがなければアウフヘーベンは起こらない。起こりようがない。
このことをしっかり認識しているかどうかで人生は大きく変わると思う。
 
この考察をさらに発展させると、今、ここにある自分を浮き彫りにするための「鏡」となる
アンチテーゼを自分の中や周囲に多く発見することができ、そこから明らかになる
自分の不足箇所を素直に認識し改善し続けることできれば、自己は爆発的に成長できる
ことになる。
 
そのような意味でも、多様牲にあふれる世界が身の回りにあること、さらに多様牲を
自らが求め続ける習慣を作りあげることが重要となるのである。
 
幼児にモーツァルトだけを聞かせたり、危険を避けて海や森では遊ばせないようにしたり
することが、逆に子供の健全な成長を阻害するということは明白である。
子供には、いかに多くのクオリアを体験させられるかが、積極牲、創造性、想像力などを
育む重要なポイントであるに違いない。
 
世の中の事象を見渡せば、もっとも効率良く機能する創造的なシステムは、多様牲に
満ちたシステムである。
 
一千億個のニューロンがシナプス結合された人間の脳のシステム、何千、何万もの多様な
生物と大自然がおりなすダイナミックな自然環境システム、あらゆる知と多様な価値観が
ぶつかり合うWebシステムなどである。
 
これらに学べば、我々は個人レベルでも、会社などの組織レベルでも、多様牲を
尊重することで多くの有益な物事を謳歌することができるはずである。
 
自分とはまったく意見の異なる人を大切にしよう。
自分が触れたことのないジャンルの本を読み、行ったことのない国を訪れるなど、
異質なものにこそ積極的に関与していこう。
 
現代は、24時間あればだいたい世界のどこにでも行くことができるし、インターネットを
使えば多くの知識に触れることができる。
 
我々は今、人類史上もっとも多様牲を謳歌できる環境に生きているのである。
もう言い訳はできない。 
 
人の成長は、自分から逸脱することをいかに継続できるかにかかっている。
自分テリトリーを逸脱しなければ、真の成長はあり得ない。
逸脱を意図的に生む仕組みを作ることに、全力を傾けるべきである。
 
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