国立民族学博物館「特別展 アジアとヨーロッパの肖像」

国立民族学博物館で開催中の「アジアとヨーロッパの肖像」を見る。

 
この特別展は、大英博物館、タイ国立美術館、ベトナム民族学博物館、トロッペン博物館など
世界の様々な美術館、博物館から集まった作品で構成されている。
 
企画として面白いと思うのは、下記の4つの視点から描いた作品が集められていること。

AA・・・アジアから見たアジア像を示すもの
AE・・・アジアから見たヨーロッパ像を示すもの
EE・・・ヨーロッパから見たヨーロッパ像を示すもの
EA・・・ヨーロッパから見たアジア像を示すもの

 
最も興味深かったのは、ヨーロッパとアジアの接触が本格的に始まっていなかった
16世紀以前の人たちが描いた作品。
異界に住む人々のことを想像しそれを作品に表した。
 
異常に手が長い人。
首がない人。
 
面白いのが、直接接触が始まった後もしばらくはこのような作品が生み出され続けた
ということである。
 
これほどグローバル化した今日の世界でも、いまだに文化間の課題が山積している。
文化の多様性が世界のあちこちで接触し始めた当初の人々の作品を見ることで、
今、多くのことを学ぶことがある。
 
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ