S.H.E「中國語」


 
台湾人である3人組ユニット「S.H.E」がこの曲をリリースしたとき、台湾で言うところの中文
(または國語)を、「中國語」という表現で示したことに対し議論が巻き起きた。
台湾は中国の一部では無いと考える人たちが、この表現に難色を示したのである。
 
恐らく、作詞した当事者は「中國語」というタイトルでこの曲を出すことの意味について
ある程度は考えていたし、その反響についても予測していたであろう。
また、私の推測としては、作者は政治的なメッセージではなく、中華民族、とくに中国と
台湾の将来の関係についてポジティブに捉えていたのではないかと思う。
 
同じ文化で同じ血を引く(もちろん、台湾に住む一部の原住民はこの定義に当てはまらないが)
中国の人々との親和をイメージして作詞したのだと思う。
 
国際化する中での台湾。
その台湾のアイデンティティをめぐる議論はまだまだ続くが、全体的に考えればそれは
オプティミズムに満ちている気がする。
それでこそ、台湾が台湾たるゆえんではないのか。
 
少なくとも私は、それでこそ台湾だと思うのである。
 
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