陣内秀信「ヴェネツィア〜水上の迷宮都市〜」講談社現代新書

ヴェネツィア  水上の迷宮都市 (講談社現代新書)

ヴェネツィア 水上の迷宮都市 (講談社現代新書)


ヴェネツィアを考えさせられたのは1/28に見た「一秒の世界」というテレビ番組で、
地球温暖化による水没の危機が現実のものとなっているということを知ったのがきっかけ。
年に大小200回の浸水に侵され、その美しい世界遺産が消滅しようとしている。
たまたま2月の旧正月にイタリア旅行の計画を練っていたから、これはヴェネツィアに行かねば
と思うようになり、行くためには予備知識をつけたい、という思いから手に取った本。
筆者は自ら長い間ヴェネツィアで生活し、イタリア建築・都市史を専門とする大学教授。
非常に深い内容であり、かつ生活者としての視点からも細かい描写がなされている作品であった。
地理的、歴史的な幸運に恵まれ続けた言っても過言ではないヴェネツィア
この世界稀に見る美しい都市を我々人類がなぜ消滅させかけているのか。
また、我々人類は消滅しかけているこの都市を守るため、何かできることはあるのか。
実際にヴェネツィアを訪問し、じっくりと、しっかりと考えてみたい。