ロサンゼルス港見学ツアー
(きれいな写真バージョンのブログはこちら)
本日は大人の社会科見学企画でロサンゼルス港へ。
まずはじめはロサンゼルス港の概要についてのレクチャー。
会場は歴史的建造物に指定されている建物を利用したミュージアムの二階。趣があります。
港や船舶輸送を理解するためには、まずコンテナの単位の知識が必要です。
コンテナを数えるときに使用される単位「TEU」とは20フィートの長さのコンテナが基準。
よって、高速道路などで良くみるトラックに載せられた長いコンテナは40フィートなので、
2TEUとカウントされます。
レクチャーで教えていただいたことは、レクチャー後に船に乗って港湾の中を巡った際の
写真を見ながら説明していきましょう。
港の中は厳重に管理されており普通一般の人が入ることは決してできませんが、
本日は特別に入れさせてもらいます。
出発してすぐ、アザラシに餌をあげる光景を目にしました。
ロサンゼルスにもアザラシがいるんですね。
それにしても大きい。
本日訪れたロサンゼルス港と隣接するロングビーチ港だけで、全米の港湾における約4割の
物量を占めるとのこと。
ちなみにコンテナ数でいうと年間1500万TEUほどだそうで、日本全体が約1700万TEU、
上海、香港、シンガポールがそれぞれ約2600万TEUなので、いかにLAの港が大きく、
重要であるかが分かります。
船舶輸送の業界は価格競争が非常に激しく、香港からLAへコンテナ(2TEU)を運ぶ運賃は
現在1250〜1800ドルが相場とのことで驚きでした。
この加熱する価格競争に勝ち抜くため各社は船の大型化に乗り出しており、現在の船は
最大で12000TEUを積み込めるそうです。
船の大型化が進めば空きが無いよう物量を確保する必要が生じるため、更に価格下落が
起こるといった循環が続いているとのことです。
また、コンピュータ制御により人員をかなり減らすことができるようになっており、
現状は最低7人でこの大型船を太平洋横断させることができるとのことです。
参考ですが船の寿命は約20年。
基本的に太平洋横断航路は減価償却が十分できず、どの船会社も赤字路線だそうです。
この大型クレーンは、約10億円とのことでした。
船会社って大変ですね。
この港にかかる橋は二本でいずれもかなり大きな橋ですが、これらの橋を全米の船荷の
3割が通っていきますので、テロの標的になる可能性が高いと言われています。
話は変わりますがこのロサンゼルス港、戦前は3000人に及ぶ日系人が居住していた
地域だそうです。
彼らが米国で苦労しながらビジネスを軌道にのせはじめたころ、日本軍による
パールハーバーへの攻撃が行われ、彼ら日系人の財産は没収、この地から強制収容所へ
運ばれていったとのことです。
その後、日系人居住区は取り壊されてしまいましたが、当時の写真を用いて再建された
鳥居が今も残っています。
彼ら「ターミナルアイランダー」の歴史については、9月頃からサンペドロのミュージアムで
特集展示されるとのことです。
普段身近にありながら、概要すら知らなかったロサンゼルス港。
本日は本当に勉強になりました。
San Pedro, CA U.S.A.
Canon EOS Kiss X3 / 10-22mm F3.5-4.5 USM, EF24-105mm F4L IS USM
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