伊藤順康「自己変革の心理学 論理療法入門」講談社現代新書(1990年7月)★★★★☆

自己変革の心理学 論理療法入門 (講談社現代新書)

自己変革の心理学 論理療法入門 (講談社現代新書)


私が今まで考えてきたことの一部が、見事に言語化されてわかりやすくまとまっている本。
 
筆者は心理学や現象学という観点から「論理療法」へアプローチしているけれども、
内容的には脳科学やロジカルシンキング、弁証法にも通じる包括的なものとなっている。
 
論理療法というものに出会えたことで、私が考えてきたことを実社会に対して
どのように役立てることができるのか、大きなヒントを得た気がする。
 

  • 過度の一般化(over-generalization)
  • 「どうせ思考」は未来への可能性を奪う
  • 現象学の考え方の基礎は、「人間は、目で見える世界に住んでいるのではなく、目で見える世界をどう受け取っているか、その受け取り方の世界にすんでいる」というもの
  • ABC理論(A:物理的世界 → B:現象学的世界 → C:感情的世界)
  • ラショナル・ビリーフとイラショナル・ビリーフ
  • 精神分析のデメリットは「時間が膨大にかかること」と「洞察しただけでは治らないことが多いこと」
  • 思考が感情に先立つ
  • 感情とは、決して何の前ぶれもなくいきなり生ずるのではなくて、いいかえれば無意識的、神秘的に存在するものではなくて、われわれの観念、思考、考え方、つまり思考過程から生ずる
  • 論理療法では、諸悪の根源は非論理的な文章記述にあると考える
  • イラショナル・ビリーフは、こうあってほしいという願望の世界が、そのまま現実の世界であるはずだとする幼児性に基づく
  • 不幸は外因的なものではない
  • 神経症的な行動は、考え方が非論理的な人間のすること

  
★↓ランキングに参加中。ワンクリックするだけで投票になりますので1日1回クリックをお願いします。
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ