佐々木俊尚「グーグル Google 既存のビジネスを破壊する」文芸新書(2006年4月)★★☆☆☆

グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する  文春新書 (501)

グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する 文春新書 (501)


インターネットの出現、グーグルの登場、Webの進化。
そしてそれらが現実の世界やビジネスを根底から変化させている。
 
3年半前に出版された本書をあえて手に取ったのは、Googleはもとより、このインターネットと
いうとんでもない発明が世界をダイナミックに変えていく、そのスピードをリアルタイムで
体感するのとは別に、違った観点から体感し直したかったからである。
 
さて、「スピードをあらためて体感する」以外にもこの本を読んで良かったと思うのは、
第六章「ネット社会に出現した『巨大な権力』」という箇所である。
 
この章では、「公平」をモットーとするGoogleが中国政府の検閲を容認していたり、
韓国やタイなどが軍事施設などの詳細写真をGoogleマップから削除するよう要請しても、
公共の利益を優先するとして写真の削除に応じない一方、米軍基地などは詳細写真が
見られないよう細工されているなどの矛盾を指摘している。
(現在、これらの問題に対するGoogleの対応は変わってきているかもしれない)
 
今後のGoogleのさらなる進化を期待させる半面、それがもたらす将来の危険性をも
考えさせられた一冊であった。
 
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