創造力の育み方

どうすれば創造力を育むことができるのか。
 
この問いは、企業などにおいて具体的なアウトプットを生むという実学的な考察を超えて、我々現代を生きる人間がその人生を前向きに歩むためにも積極的に考えなければならないテーマであると思います。
 
しかしながら、学者でもない一般市民の我々が日常でこの問いを議論する機会は非常に少なく、自己啓発本やセミナーなど限られた手段でその答えに対するヒントを得て、真の答えを探し求めて自らが考察を重ねるしかない状況です。
 
どうすれば創造力を育むことができるのか。この問いに対していろいろと考察してみた結果、現時点での私の答えを端的に述べると以下のとおりとなります。

どこまで多様な体験、経験、知識を自分の中に蓄積し、あらゆる物事に対して主体的に問題意識持ち続けることができるか、また、自分のバイアスを常に疑い、自らが現時点で持つ価値観を常に意図的に揺るがして更新し続けることができるかに尽きる。

 
ここでいう体験、経験、知識というのは決して狭義の意味ではなく、我々が存在するこの世の中のあらゆる事象、および自分自身の意識上に生まれ出るあらゆるクオリアが対象となります。
 
「世の中のあらゆる事象」というのは、自分以外のあらゆるもの、即ち自分ではない客観として捉えられるすべてのものです。一方、「自分自身の意識上に生まれるクオリア」というのは疑う余地のない絶対的な主観です。この客観と主観という決定的に異なる両面を際限なく引き受けるのです。(※1)
 
体験、経験については例えば、真冬の海の冷たさ、パチンコ屋の騒音、真夏に徹夜した後の朝焼け、人前で発表するときの緊張感、スポーツでけがをしたときの痛み、パラオの海と空の青色を見たときの感覚、高いところから飛び降りたときの感覚、はじめて自転車に乗れたときの感動、多すぎるわさびにツンとくる感覚、最愛の者を失ったときの深い悲しみなどです。
 
なお、私が実践している想像力を育むための主な取組みは以下の5点です。

1. 仕事、遊び、勉強のベクトルの同一化
2. 自分が興味を持つ対象範囲を意図的に逸脱させることの習慣化
3. WEB環境や読書を通じた多様性の謳歌
4. 旅行、芸術、先鋭的な音楽等による常識の恒常的な破壊
5. 徹底した時間哲学の追及、時間を大切にする意識の醸成

 
※1
当箇所では「世の中のあらゆる事象」を客観としましたが、その客観もすべて自分の脳を通過しなければ自分は決して把握できないということを考慮すると、それをある意味で主観と見なすこともできます。しかしながら、この議論は幾分哲学的であり本稿の意図するところとは若干かけ離れますので、ここでは議論せず単純な意味で客観と扱うことにします。
 
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