林恭弘「図解ビジネス心理学1 モチベーション」総合法令(2005年12月)★★☆☆☆

図解ビジネス心理学 1 モチベーション やる気を引き出す20のポイント (通勤大学文庫)

図解ビジネス心理学 1 モチベーション やる気を引き出す20のポイント (通勤大学文庫)


モチベーションの基礎が読みやすく書かれている本。
モチベーションに関する入門書として、あるいは基本を固めるための本として有用である。

・モチベーションが下がる、やる気が出ない理由は、個々人の事情や状態によりさまざま。
・モチベーションというのは当然のごとく、一種の心理状態である。
・「フロー理論」自然に気分が集中し、努力しなくても活動に没頭→快感
・人は物質や金銭にある程度満たされると、真理的な充足を求めて働くようになる。

・自立性:自らの意思で行動し、仕事や人生をコントロールしているという充実感を得ること
・有能さ:積極的に仕事にかかわり、知識や技術を身につけ、没頭して仕事をすることで能力が高まっていく充実感
・関係性:身近な人たちの期待に応え、信頼や愛情を交換し合い、深めてゆくことで得られるひとつながりの感覚
→人間は「社会的存在」。多様な人間関係の中に自己を投げ込み、自己の能力の成果としての仕事のフィードバックを受けながら、さらなる自己成長を希望し、人生に充実感を求める存在。そのことを意識し、その方向に近づいてゆけると信じたときにモチベーションが高まっていく。

・「やりがい」というのは、自己の仕事の成果が他社に伝わり、プラスのフィードバックを持ってかえってくるときに感じるもの。
・「自分とは何者であるか」。机に座ってじっと考えていて答えを見出した人はいない。
・”自分という意識”はどのようにつくり出されるかというと、他社とのかかわりを通じてはじめて明らかになってくるものである。
→つまり人間は、他社とのかかわりを通じてはじめて自分が明らかになる「社会的存在」なのである。

人は、自分自身が自分の行動の主人公であるときに高いやる気を示すもの。
オリジン型:チェスの指し手
ボーン型 :チェスのコマ

・じつは人間関係は、「印象」が決めていることがほとんど。
・「成果主義、じつの評価は好き嫌い」
・「メーラビアンの法則」によれば、人の受ける印象は、55%が「態度」、38%が「声」、残り7%が「話す内容」による影響。
→つまり、相手によい印象を与えようと思えば、「相手を見つめ、うなずいて話を聴き」(態度による影響)、「ハキハキした声であいさつや返事をする」(声の影響)だけで印象は大変良くなる。

・信頼されるためには、たとえ簡単な仕事でも、まかされた仕事を丁寧に仕上げて、まかせてくれた人にしっかり報告すること。
・小さな仕事も完成できない人に、大きな期待と仕事が来ることは無い。
・プロフェッショナルな人ほど、小さな仕事を大切にしている。
→「小さな仕事」⇒「報告」⇒「信頼」⇒「期待」「評価」⇒『やる気』

・仕事とは、「だれかを幸せにするためにある」。
・どんな仕事であっても、その仕事の向こう側に、幸せな人の姿を映しだすことこそが、「価値の創造」なのである。

イチロー選手が20歳で首位打者のタイトルを獲得した際のインタビュー。
インタビュアー「この若さでタイトルを獲得するためには、やはり楽しんでベースボールをすることが大切なのでしょうね?」
イチロー選手「もちろんそうですが、僕は最近の若い人たちは”楽しさ”というものを勘違いしているような気がしています。ほんとうの”楽しさ”とは、チャレンジングな目標を立て、人よりたくさんバットを振り、汗を流す。それでも挫折経験をくり返し、涙を流すこともあります。しかしそれをも乗り越えて目標に到達することがほんとうの”楽しさ”だと思うのです」

 
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