司馬遼太郎「人間というもの」PHP文庫(2004年4月)★☆☆☆☆
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2004/04/01
- メディア: 文庫
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司馬さんが書きあげた数多くの作品から、「人間」に関する箇所をピックアップした本。
(P.12)
「人間、思いあがらずになにができましょうか。美人はわが身が美しいと思いあがっておればこそ、より美しくみえ、また美しさを増すものでござりまする。才ある者は思いあがってこそ、十の力を十二にも発揮することができ、膂力ある者はわが力優れりと思えばこそ、肚の底から力がわきあがってくるものでござります。(一部略)」
特に若いうちは、これが必要なのではないか。
日本人の大部分は遠慮し、自分の言いたいことをはっきり言わず、長いものに巻かれていくから
気づけばこじんまりとしてしまって爆発的な成長が訪れることなく一生が終わってゆく。
時には思いあがりを使うのも手であるようだ。
(P.25)
物事は両面からみる。それでは平凡な答えが出るにすぎず、智恵は湧いてこない。いまひとつ、とんでもない角度――つまり天の一角から見おろすか、虚空の一点を設定してそこから見おろすか、どちらかしてみれば問題はずいぶんかわってくる。
「物事を両面から見よ」とは言い古された言葉だけれども、さらにもうひとつ、
とんでもない視点から見よというのはなるほどと感心させられた。
(P.98)
「人間のいのちなんざ、使うときに使わねば意味がない」
人生で一度くらい、本気の勝負をしてみたい。
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