ハードル選手 為末大

本来は柔軟な思考の持ち主でも、少しでも情報を軽視したり、先入観に囚われたり、慢心した瞬間に
頭の固い人物に変身する。
正しい方法を探りだすことは大切だが、「これで間違いない」と思ったときから敗北は始まっている。
常に現実を見据え、考え続ける努力をしている人だけが、柔軟な思考を持ち続けられる。

 
為末選手は専属コーチを持たず、練習方法や練習量、大会への出場計画をすべて自分で決める。
そんな彼だからこそ、常識や先入観に囚われず、自分の頭を使って本質的にモノを考える
訓練ができているのだろう。
 
(野口吉昭「コンサルタントの『質問力』」より)