茂木健一郎・江村哲二「音楽を『考える』」ちくまプリマー新書(2007年5月)

音楽を「考える」 (ちくまプリマー新書)

音楽を「考える」 (ちくまプリマー新書)


これも必読の書。
 
音楽を切り口として様々な議論に発展していく。
特に終盤の議論は、恐ろしく本質を捉えていてゾクゾクしてくる、鳥肌もの。
 
私が求めているのは日本の談合体質に基づく表面だけの議論なのではなく、この本に書かれているような
本質的な議論なのである。
茂木先生を知ってから、今まで自分の中で押さえつけていた思考について、もう押さえつけず
堂々と主張していこうと考えるようになった。
 
実は、「今の自分があるのは音楽があったからだ」と言っても過言でないと考えていた。
自分のオリジナリティや思考の柔軟性は、今までの人生で聞いてきた何千、何万という曲が
大きく影響して創られているもののような気がしていたのである。
 
その仮説を、見事にあきらかにしてくれた一冊。
また、自分の中で失いかけていた大切なものを引き出し、背中を押してくれた一冊。