茂木健一郎・ユイ対談「意識はいかに成り立つか〜脳と時間をめぐって」2004年10月2日

茂木先生のHPからダウンロードしておいた対談をI PODで聞いた。
茂木先生の本「脳内現象」を元にした茂木先生とユイ先生の対談。非常に興味深い議論も
もちろんだが、大きく有益だったのは以下の2点。
 
入不二基義先生を知ったこと
はじめて入不二基義先生を知ったが、この人が考えていることもすごいなぁ。かなり難しい
奥が深いことを、よくあんなに分かりやすい言葉で表現できるなぁ。
(でも、わからない人にはサッパリわからないのだろうけれども)
時間については子供の頃からずっと考えている大きなテーマのひとつだから、入不二基義先生の
本は是非、読んでみたいと思った。

時間は実在するか (講談社現代新書)

時間は実在するか (講談社現代新書)


 
②茂木先生の言葉
「科学というのはデータを出す人、あるいは理論を作る人が凡人であるか天才であるかということに
関心を持たないメソドロジーである。どんな凡人であってもプロトコルに従ってデータを出せば有効で
あるのが科学である。」
「物理主義は賞味期限切れ。すでに説明できないことが多くあり過ぎる。」
今日までの科学を一刀両断。このことがわかったときに、茂木先生は感動したという。
  
茂木先生は、「科学者は人間をゾンビのように扱ってきた」と言い放つ。
身体の機能、脳の仕組みを科学的に扱うのが科学者なので、どのようにして意識が成り立つか、あるいは
意識の存在そのものについては無視し、触れこなかった。
それらは心理学者、哲学者がそれぞれ考えてきたこと。茂木先生がいまやろうとしていることは、
これらを統一(統一と言ってしまうとそこにまた体系を作ることだから不適切かもしれないが)しようと
することだと思う。
私自身が持っている「知りたい」という欲求の行く末は茂木先生と同じだと確信した。
そうなると、勉強したいことが膨大に広がっていくなぁ。
時間を無駄にすることはできないんだ、とあらためて感じた。